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STORY

北米最北端北の地、アラスカ州バロウ。１年を通じて氷点下を下回り、夏には決して日が沈む事の無い白夜が、冬には決して日が昇る事の無い極夜(きょくや)が訪れる━。この街を守る二人しかいない保安官であり、夫婦でもあるエバンとステラは、極夜の始まりの日、何者かによって飼犬数十頭が惨殺されるという不可解な事件に遭遇する。さらに突然の停電によって街全体が完全なる闇に覆われ、電話が不通になった。発電所に急行したエバンが目にしたのは管理人の見るも無残に変わり果てた姿であった。それは、迫りくる悪夢の始まりでしかなかった。謎の集団が、極夜の暗闇に乗じて街に入り込んでいた。住人たちをまるで楽しむかのように次々と惨殺していく、この襲撃者の正体はヴァンパイアだった。バロウの街は、一夜にして陸の孤島と化した。僅かに生き残ったエバンとステラら数人は、屋根裏に身を寄せ、息を潜めていた。もう、どれ程の住人が生き残っているのか見当もつかない。自分たちでさえ、生き残れる保証はない。夜明けを迎えるには、あまりにも時間は長い━。生き残った者のなかには恐怖が蔓延し、耐え切れずに外に出た者は、すべて殺されていった。この果てしなく過酷なサバイバルに終止符を打とうとエバンは、ある行動に出る。街をそして家族を守るために彼の下した究極の決断とは━。